理系と文系の違い
理系学生のように、これまでの研究を生かせる職場、企業を目指すということがしやすいケースもあり、そうなれば企業選びに関してもそこまで悩むことなく選んでいくことができます。
最悪の場合は研究者としてもやっていくことができ、大学などの教授を目指していくような形も悪くありません。
しかしながら文系学生はなかなかそうも言ってられません。
理系学生同様に大学院などに入って研究していくこともできないわけではありませんが、非常に狭き門であり、それでいて周囲の理解を得にくいことが考えられます。
就職活動をしていく中でも、そのあたりが結構面倒くさく大変なことが多いです。
就職活動自体はここ最近売り手市場になっており、そこまで大変とは言えませんが、もし自分が希望する企業に就職できなかった場合に文系と理系ではその選択肢に違いがあります。
理系の場合は進学という道があり、気楽に就職活動ができる一方で、文系は進学は難しく、就職浪人という選択肢を選ばざるをえません。
かたや進学、かたや就職浪人という対照的な1年を何をこれまでに学んできたかによって分けなければならないというのはつらいです。
こんな背景もあることから悩むことは当然であり、企業選びに対してもある程度の考えを持つことがとても大事になっていきます。
文系がそこまで悩む理由
そこまで悩む背景には、学生時代に明確なものを学んできたとは言えない事情があります。
例えば法律学部で法律を学んできた人はたくさんいますが、全員が全員法律関係の仕事をしているわけではなく、言うならば数える程度です。
卒論で法律のことを研究したとしても、そのこと自体はすぐに忘れてしまうようなものであり、それだけ法律のことを学んでいながらも法制度に対する矛盾に疑問を持つこともなければ、冤罪に対する冷たい視線を送ることもありません。
つまり、学んだとはいってもそれをなかなか表現しにくく、理系とは違って形にしにくいものだからこそ、いまいち学生時代までの自分に自信が持てなくなります。
そもそも経済学部や経営学科で学んできた人がこれだけ多い中でも経営に失敗する人は毎年のように出てきます。
理系の研究のように、積み重ねによるものであればいつでも通用するような知識や、子供に対して分かりやすく理科を考えてもらうなど応用もききやすいですが、文系はそうもいきません。
言い換えれば、どっちつかずであり、いい言い方をすればオールマイティーに仕事ができるというわけです。
だからこそ、必要以上に悩むことになりますが、大事なことはそこではなく、オールマイティーだからこそ文系とか理系とか考えずに就職活動をしていくことが大事です。
将来のビジョンを持とう
理系でなければできない仕事も当然ながら多いですが、一見すると理系っぽい仕事も実は文系の仕事であることもまた多いです。
例えばシステムエンジニアは理系がやりそうな仕事ではありますが、実際はそうでもありません。
しかも、誰もが同じようなラインからスタートしてキャリアを積み重ねるので基本的には何を学んできたのかというのは関係なく、悩む必要もないです。
それに経営や経済、文学など様々なものを学ぶものの、それぞれのメリットとデメリットが何かと問われても学生自身が分からないのが実情です。
なので、そこまで考えて企業選びをする必要もありません。
もちろん法律関係の仕事に就きたいなど将来的なビジョンを持つ人はそれに沿って企業選びをしていくことをおすすめします。
法律を学びながら将来的には自分も独立をしたいという場合は今の自分になにが足りないのか、そしてこのような要素を自分の中に組み込んでいきたいというものを決めていきます。
それさえ決めておけば企業選びで苦戦することもありません。
多くの人が就職活動で悩むのはこうしたビジョンを持ち得ておらず、地図も方位磁石もないまま森の中に入り込んでしまっているからです。
地図や方位磁石ぐらいは持って森の中に入りたいところですが、それでも大変なのが就職活動です。
必要以上に苦しまないで
考え方としては第二新卒を目指すというのもいいです。
会社に勤めてからの数年でやりたいことが見つかることもあります。
そして、新たな出会いもあり、そこでベンチャー企業に参加する可能性だって考えられます。
それならば大きな決断をしてずっとお世話になる感覚で探すのではなく、まずはお金を稼ぐために所属だけしておいて、何かあれば出ていくというつもりで探すのが一番です。
所属する以上は少しでもスキルを磨いて貢献することが求められますが、好きなことを見つけるために妥協するぐらいで十分です。
とにかく企業選びで苦しむ人は多いですが、必要以上に苦しむ必要はありません。
むしろメリハリをつけて、なめてかかることもたまには必要です。
ノリだけでは社会人はやっていけませんが、恐れるものでもないので、どうしていけばいいのかと不安になることがないよう、楽そうなところを探して後の数年でやりたいことを見つけることに重きを置くことをおすすめします。
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