中小企業の多くは売り手市場
近年は売り手市場が続いていますが、買い手市場の頃と同じような求人活動を行なっている企業もまだまだ多いようです。
しかし、手法を変えずに取り組んでいても期待するような成果を出すことができず、慢性的な人手不足に陥ってしまいます。
こういった状況が続くと企業は採用難や人材流出に苦しめられることになり、長期にわたる活動を行なっても希望するような人材が見つからないこともよくあります。
ですから採用担当者は様々な工夫をこらして希望するような人材を確保しようと試み、以前と比べると費用をかけるようになったというケースも少なくありません。
就活生が有利な状況になると、魅力のある企業以外には応募自体が入らなくなって業務にも支障をきたすようになりますので、なるべく早めに対策を行う必要があります。
今がどれだけ売り手市場になっているかは、有効求人倍率を見れば分かります。
ただし、この数値には新卒者は含まれていませんし求人が公開されるのはハローワークだけではありませんので改めて新卒採用についての状況を確認してみると、実際にはもっと売り手市場は進んでいるようです。
大企業ではその傾向は比較的薄いのですが、中小企業になると顕著になり、募集しても人が集まってこないという現状が見えます。
これは新卒採用に限った話ではなく、中途採用においても同じことが言え、中小企業はかなり厳しくなっています。
まずは採用方法の見直しが必要
このバランスは通常はいつまでも続くわけではありません。
労働需給は景気や人口に左右されるものであり、環境的な要因に変化が生じればこのバランスも違ってきます。
ただし、少子高齢化という問題を踏まえると若手の数自体が減っていることは確実ですので、よほど大きな経済的動向の変化がない限りはしばらくはこの状況を続くと考えるのが妥当です。
募集しているのになかなか人が集まらないことは企業にとって大きな痛手ではありますが、競合する企業も同じ状況ですので、上手く採用することができれば一気に優位になるという見方もできます。
人手不足の状況においては人材確保がとても重要であり、上手く確保して優位に立つことができればアドバンテージになります。
そのアドバンテージを活かして経営を行って人材の代謝を図れば、その後も人材確保をスムーズに行うことができるようになって好循環が生まれることも覚えておくと良いかもしれません。
現在採用活動が上手くいっていない企業は、どのようにしたら成功しやすいのかを学んでおく必要があります。
まず最初に行いたいのが採用方法の見直しであり、ずっと成果が出ていないのであればその方法は有効ではありませんので別の方法を考えることが大切です。
新卒・中途のどちらにも言えることですが、求職者は1社だけをターゲットにして活動することはほとんどありません。
最初に希望の業界や職種などは決めますし、就業条件についてもどのようなポイントを重視するのかを考えますが、それに合う企業を複数に絞り込んで比較をしながらより良い応募先を探します。
つまり、複数社の中に入ることができれば、その後は就活生の本命になる可能性があるということです。
複数の選択肢の中に入るためには、就業条件を見直して働きやすい環境を整えたり選考をしている間に応募者が離れてしまわないように工夫することが大事です。
採用基準を明確に
せっかく応募が入っても途中で離れてしまうような企業がありますが、その場合は自社の魅力をアピールする努力が足りなかったり、採用したいという熱意が伝わっていない可能性があります。
また、遠方に住んでいる就活生からの応募もあり得ますので、遠隔地でも面接などが受けられるように整備しておくことも忘れてはいけません。
遠隔地での採用活動をするためには事前の準備が必要であり、その準備が整っていることを応募をする際に伝えておけば反応が得られやすくなります。
他にも求人を掲載している媒体を変更したり、費用をかけるつもりがあるのなら人材紹介会社を使ってみるのも一つの方法です。
サイトの構築などが得意なら、自社サイトで応募するのも良いでしょう。
どのような方法を利用する場合でも、優秀な人材を確保できるように採用基準を社内で話し合って明確にしておくことも重要です。
どのような方法が合っているのかは、業界や会社の規模などによっても異なりますので、まずは何がベストな選択なのかをじっくりと考えることから始めます。
人材不足になると人材が流出してしまい、企業の技術力を低下させたりサービスの質の低下を招きますので、採用活動は企業の健全な運営のためにも必要なことです。
就業環境においては、現在働いている人たちの満足度を高めるためにも必要ですので、魅力ある企業作りのために見直すことをおすすめします。
就活生は採用条件を主にチェックしていますので、同じ業界内の相場を見て適正な範囲内におさまっていることも確認する必要があります。
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