住宅業界は主に賃貸と販売
住宅業界は主に賃貸と販売に分かれ、それぞれの分野において仕事内容が細かく整理されています。
就職活動の際は、どちらの業界に就職するかにより、今後のキャリアプランが異なるため、あらかじめ業界分析を行い仕事内容を理解しておく必要があります。
賃貸の仕事内容を解説しますと、主に入居者の募集、入居中の設備のメンテナンス、退去時の精算や修繕などの業務に分かれます。
特に、賃貸は入居者の募集ができる状況にしておかなければ空室率が高くなり、不動産の収益が大幅に下がることになりますのでこの点に留意しながら業務を行うこととなります。
法的な知識をつける
入居者の募集業務を行うに際し、宅地建物取引に関する知識を必要とします。
そのため宅地建物取引業の資格を保有することが望ましいです。
賃借を希望する方に対し、物件の概要や室内の内覧を通じて物件のよさを理解していただき、賃借していただくための営業力が重要となります。
実際の営業の場面では、宅地建物取引業にかかる知識をいかす機会が多くなります。
事故物件となったものか砂災害の危土険地域にあたるのかなどの重要事項を説明する義務がありますし、入居の際の契約期間にかかることや解約にかかることなど、の法的な知識なども必要です
まずは、入居者の募集の時点で契約全体を理解するスキルを身に付ける必要があります。
一方でこれらの知識は業界を渡り歩くなかで重要なキャリアとなりますので、ご自身にとっての財産ともなります。
実際に賃借人と契約を行ったあとは、入居中の住宅設備のメンテナンスに関する対応が主な対応として必要です。
特に、メンテナンスが必要なものは、給湯器やレンジフードのほかエアコンなどの機械設備です。
耐用年数などの制約があり、一定期間ごとの清掃や取り替えが必要となります。
技術的な要素も必要
これらは技術的な要素となるため、事務職ではない方の協力を得る力も必要な能力として求められます。
技術系の就職を検討される方にとっては、設備関係の設置やメンテナンスに特化した業界に就職をされる方もおられます。
営業側にとっては、これらの知識を吸収できる力を身に付けることもキャリアの一貫となります。
賃借人が退去される際には、敷金・家賃の精算や退去時の賃借人負担の修繕内容の確定が必要です。
賃借人が完全に退去したあとは、新しい入居者が住まれるための修繕業務が必要となります。
ここでは、建築関係の技術職の方から力を借りて業務を進めていくことが必要となりますし、キャリア形成にも繋がります。
このように、賃貸住宅にかかる仕事内容を解説しますと、契約全体の知識や法律知識が必要なほか設備関係や建築関係の技術系職員の方と協力をしながら業務を遂行する力を身に付けるスキルが必要です。
業界分析の中では、このような力を養いつつお客様により良いサービスを提供する力が問われる業務となります。
住宅販売の仕事
住宅販売の分野に就職される場合は、賃貸分野とは異なるスキルを身に付けることが必要です。
販売分野の業界分析では、長年販売した住宅に居住していただくことを前提として、長期間にわたる生活設計を組み立てる立場の営業職の傾向が強くなります。
具体的には、建物購入に際し、融資を受けたり建物の登記手続きを行ったり税金の支払いがどのようなものになるかをご提案したりすることが主な業務です。
不動産の特徴や修理などとは別の周辺知識を習得するスキルが問われる傾向にあります。
この中で融資については、金融機関のローン年数や貸出金利の相場に関する情報を広く収集し、購入を検討する方に情報提供を行うことが仕事内容となります。
このローンの組み方によっては、購入できる不動産が異なりますので大変重要な知識といえます。
そのうえで、登記手続きに関する知識の伝達も必要なります。
建物・土地の登記の設定、ローンを組む方にとっては抵当権の設定などの登記に関する知識を伝達する必要があります。
実際の手続きは司法書士などの専門家が実施しますが周辺知識として必要なスキルとなります。
販売分野の仕事
融資や登記手続きに加えて、購入の際及び購入後の税に関する知識も相手方に提供することとなります。
購入の際は、不動産取得税がかかりますし、毎年の税負担には固定資産税の支払いも必要です。
これらを購入予定者に情報提供することも重要な業務の一つとなります。
販売分野の仕事内容を解説すると、不動産に関する相場感の説明や地域傾向に関する知識は当然必要となりますが、それ以外の銀行融資の状況や購入後の税の知識など幅広い知識が求められる業界です。
業界分析をするなかでも、幅広い業務知識が最も必要な分野のひとつとして挙げることができます。
このように、住宅業界における就職にあたり、賃貸分野・販売分野に分けて、仕事内容を解説いたしましたが、それぞれの分野において相当な知識を身に付ける必要があります。
一方で、キャリア形成にも繋がる分野であるため、業界内はもちろんのことその他の分野で活躍をされるための基盤を形成することもできます。
この記事を書いた人
- エントリーシートはどう書くべきか?企業はどんな人材を求めているのか?面接では何を見ているのか?就活生に役立つ情報をお届けします!